四国八十八ヶ所 第4番札所・大日寺|朱塗りの山門と33体の観音像が宿す、静寂のパワースポット


四国お遍路、第4番はどんなお寺?

四国八十八ヶ所霊場めぐり。

第1番・霊山寺から歩みを進め、いよいよ第4番札所・**大日寺(だいにちじ)**へ。

正式名称は「黒巌山 遍照院 大日寺(こくがんざん へんじょういん だいにちじ)」。徳島県板野郡板野町、阿讃山脈の山懐に静かに佇むこのお寺は、東寺真言宗の寺院です。

派手な観光地ではありません。でも——訪れると、何かが違う。そう感じる場所です。


山の中で、空気が変わる場所を知ってますか?

朱塗りの鐘楼門(山門)をくぐった、その瞬間。

空気が、変わる。

三方を山に囲まれた「黒谷(くろたに)」の地。古い記録にはかつて「黒谷寺」とも記されていたこの場所は、山の気配が濃く、外の世界と明らかに空気の質が違います。ツーリング途中に立ち寄った僕でさえ、思わず背筋が伸びました。

この感覚、訪れた人だけが知っています。


弘法大師と大日如来——1200年前の物語

大日寺の創建は、今から約1200年前。弘仁6年(815年)のことです。

この地で修行していた弘法大師(空海)の前に、大日如来が紫雲とともに出現。その姿を忘れまいと、大師は自ら一刀三礼——一刻みごとに三度礼拝を繰り返しながら、大日如来像を彫り上げたと伝えられています。

その像が、今も本尊として祀られています。

一説には、その像の大きさはわずか一寸八分(約5.5cm)。小さな秘仏に、1200年分の祈りが宿っています。

「大日如来を本尊とした」ことから「大日寺」と名付けられ、寺号はそのまま現代まで受け継がれました。


朱塗りの山門——全国的にも珍しい造り

大日寺に近づくと、まず目に飛び込んでくるのが鮮やかな朱塗りの鐘楼門

この山門、実は全国的にも珍しい構造をしています。1階部分が角柱、2階部分が円柱という異なる柱の組み合わせ。建築好きの方なら、それだけで足が止まるはずです。

左右には石柱が立ち、「四国霊場第四番」「奥嶽山大日寺」の文字。参道を進む足取りが、自然と厳かになっていきます。


33体の木造観音像が並ぶ回廊——圧巻の光景

境内に入ってまず感じるのは、その静けさ

そして本堂へ向かうと、もうひとつの見どころが待っています。本堂と大師堂をつなぐ回廊です。

ここには、西国三十三所にちなんだ33体の木造観音像が安置されています。江戸時代に大坂の信者によって奉納されたもので、四国遍路を巡りながら同時に西国三十三所を巡ったのと同じ功徳が得られると言われています。

ひとつひとつ、表情が違う。 見れば見るほど——なぜか、目が離せない。

隣で嫁氏が、ひとこと。

「……きれい」

それだけで、十分でした。

華やかさじゃない。年月を経た木の質感、静寂の中に並ぶ仏像たち。そこには言葉にならない「何か」があります。


両面大師——昼と夜で表情が変わる不思議な仏画

大師堂の内陣には、**「両面大師」**と呼ばれる仏画が安置されています。

昼と夜で、弘法大師の表情が変わって見えると伝わるこの画。さらには——見る人の心境によっても、表情が変わると言われています。

穏やかな気持ちで見ると穏やかに。 迷いを抱えて見ると、また違う表情に見える。

自分の心を映す鏡、とも言えるかもしれません。


大日寺の基本情報

項目内容
正式名称黒巌山 遍照院 大日寺
本尊大日如来(伝弘法大師作)
宗派東寺真言宗
所在地徳島県板野郡板野町黒谷字居内28番地
拝観時間8:00〜17:00
駐車場無料(普通車約20〜30台、山門前)

アクセス・行き方

車の場合 徳島自動車道「藍住IC」から約15分。高松自動車道「板野IC」からもアクセス可能です。山門前に無料駐車場あり。

バイクの場合 駐車場は広めで、バイクも停めやすいです。第3番・金泉寺からは約10kmほど。ツーリングの立ち寄りスポットとしても最適です。

公共交通機関の場合 JR高徳線「板野駅」からタクシーで約10分(約4.5km)。


まとめ|派手さじゃない、心が整う場所

大日寺は、インスタ映えするような華やかさはありません。

でも——訪れると、何かが変わる。

朱塗りの山門、33体の観音像、両面大師の仏画。1200年の時を超えて守られてきた祈りの空間が、静かにそこにあります。

三方を山に囲まれた黒谷の静寂。 心が整う”何か”が、ここにはある。

第四番札所・大日寺。 お遍路の旅は、ここでまた少し深くなります。


📍徳島県板野郡板野町黒谷字居内28番地 🕗 拝観時間 8:00〜17:00 🅿️ 無料駐車場あり

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