【高知・香南市】紙と合羽を売っていた商家がカフェに生まれ変わる——築百年の古民家カフェ「かっぱや」で過ごす癒しの時間


古き町並みに灯る小さなあかり

高知県香南市香我美町岸本。
国道から少し入った場所に、静かに佇む一軒の古民家カフェがあります。
名前は「かっぱや」。
築およそ100年の商家をリノベーションして生まれたこのカフェは、古き良き町並みと新しい感性が調和する、まるで時間がゆっくりと流れているような癒しの空間です。

扉を開けると、木の香りと珈琲の芳ばしい香りがふわりと漂い、
やわらかな光が差し込む座敷には、穏やかな空気が流れています。
まるで昔の記憶の中に迷い込んだような、不思議な安心感に包まれます。


「かっぱや」という名前の由来

この店の名前には、岸本の歴史が息づいています。
かつてこの場所では、紙を売りながら、雨具の“合羽”も扱っていた商家があり、
地域の人たちは親しみを込めてその店を「かっぱや」と呼んでいました。

長い年月が過ぎ、時代は変わり、商いは途絶えましたが、
建物だけは静かにこの地に残り続けました。
そして今、その名を受け継ぐ形で新しい命が吹き込まれたのが、
現在の古民家カフェ「かっぱや」です。

“かっぱ”という言葉には、かつて人々の生活を守り、
雨の日も外に出る力をくれた温もりが込められています。
それは、現代の私たちが「心を休める居場所」を求める気持ちと、
どこか通じるものがあるのかもしれません。


薬膳茶と珈琲、心に沁みる一杯

この日いただいたのは、薬膳茶と珈琲、そしてパウンドケーキとティラミスのジェラート

まず驚かされたのが薬膳茶の美味しさ。
漢方的なクセがあるのかと思いきや、ふんわりとした甘みと、
身体の内側がじんわり温まるような優しい味わい。
浮かんでいる実もそのまま食べられ、自然の恵みそのものを味わうような体験でした。

そして、珈琲。
香り高く、雑味のないクリアな後味。
豆の個性を大切にしながらも、どこか懐かしい深みがあり、
一口ごとに心が落ち着いていくようでした。

デザートのティラミスジェラートは、口溶けが軽く、
エスプレッソのほろ苦さが絶妙なアクセントに。
しっとりしたパウンドケーキと合わせると、
まるで静かな午後を象徴するような穏やかな甘さが広がります。


古民家が語りかける“時間”の温度

「かっぱや」の魅力は、料理やスイーツだけではありません。
この建物そのものが、まるで“時間”という名の調味料をまとっているかのよう。

梁や柱には手仕事の跡が残り、
木の節や小さな傷までもが美しく感じられます。
どこを切り取っても絵になるその空間は、
古民家をリノベーションしただけではなく、
“記憶を継いでいる”という表現がふさわしい。

窓から差し込むやわらかな光が畳に落ち、
静かに漂う珈琲の香りと混ざり合うと、
訪れた人の心をやさしく撫でてくれます。

ここには派手な演出も、観光地的な賑わいもありません。
あるのはただ——
日常の中で少しだけ立ち止まりたくなるような静けさ。
それが「かっぱや」の魅力です。


地域とともに息づく新しい形

「かっぱや」は、地域の人々とともに歩む場所でもあります。
この建物は地域の歴史を受け継ぎながら、
カフェとして、そして交流の場として新しい命を得ました。

地元の素材や季節の恵みを活かしたドリンク、
香南市の穏やかな風景と調和する店づくり。
どれも“この土地の時間”を大切にしているのが伝わります。

観光で訪れる人だけでなく、地元の方々にとっても、
「ふと立ち寄りたくなる場所」——
そんな温度を持つカフェです。


📍店舗情報
古民家カフェ かっぱや
所在地:〒781-5331 高知県香南市香我美町岸本560(詳細は公式Instagram等でご確認ください)
営業時間・定休日:不定休(SNSで最新情報をチェック)

まとめ|香美市を訪れるなら一度は立ち寄りたい“かっぱや”

築百年の古民家を再生した「かっぱや」は、
歴史と静けさが調和する、特別な時間を過ごせるカフェ。

紙と合羽を売っていた時代から受け継がれてきた“ぬくもり”は、
今も変わらずこの場所に息づいています。

薬膳茶や珈琲の一杯に込められた丁寧さ、
古材の持つ穏やかな存在感、
そして、時を超えて残る名前の由来。

訪れる人それぞれにとって、
「心の雨宿り」になるような場所——
それが香美市の「かっぱや」です。



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