【いの町】ヤイロドーナツは並んでも買いたい。高知移住者が作る、毎日20種のクラフトドーナツ

高知県いの町に、ツーリングの寄り道先として外せない店ができた。

「YAIRO DONUTS(ヤイロドーナツ)」。2024年4月にオープンしたテイクアウト専門のドーナツスタンドだ。カラフルなドーナツが毎日約20種類並び、完売したらその日は閉店。そんな「買えるかどうかわからない」緊張感が、逆に人を引き寄せている。

バイクで国道33号を走り、伊野駅そばの路地に折れると、ダークグリーンのサインペイントが見えてくる。アメリカの街角を切り取ったような外観。「DONUTS」と縦書きに並ぶ金文字。そこだけ時間が違う。


目次

ヤイロドーナツとは?店名の由来から知る、このお店の哲学

「ヤイロ」とは、高知県の県鳥・**ヤイロチョウ(八色鳥)**のこと。その名の通り8色の羽を持つ、非常に美しい渡り鳥だ。

毎日約20種類のカラフルなドーナツを「八色(ヤイロ)」になぞらえ、高知に根を張るお店になるようにという願いを込めて名付けられた。店内の壁には大きなヤイロチョウのロゴアートが描かれていて、それがまたいい。

店主の小野義矩さんは神奈川県川崎市出身。2017年、お子さんの誕生をきっかけに家族でいの町へ移住。縁もゆかりもなかった土地に飛び込み、「地域おこし協力隊」第1号として着任した。任期後もいの町に残り、高知の食文化である「皿鉢(さわち)」から着想を得たクラフトコーラ「sawachina」を立ち上げるなど、地域を盛り上げ続けている。そのバイタリティの延長線上に、このドーナツ屋がある。

移住者が、移住先の食材を使って、新しい名物を作ろうとしている。その話を知って食べると、ドーナツの味が少し変わる。


外観・店内の雰囲気|インスタ映えじゃなくて、本物の格好よさ

ビルの1階に構える店舗は、木張りの外壁とダークグリーンのアーチが特徴的。「YAIRO DONUTS」のサインは左右の柱に大きく入り、雨の日でも存在感が際立つ。

扉の前には傘立て代わりのブリキバケツ。Uber Eatsのロゴと「CLOSED」の札が窓に貼られていたが、それすらスタイルに見える完成度だった。

店内はコンパクト。ガラスケース越しに並ぶドーナツを見ながら選ぶ、シンプルなスタイル。装飾に力を入れすぎず、ドーナツそのものを主役にした空間づくりがされている。壁のヤイロチョウのロゴアートは必見で、これだけでも写真を撮りたくなる。


メニュー紹介|毎日約20種類のラインナップ

価格帯は290円〜380円。高知の地場素材を生かしたフレーバーから、鉄板のスタンダードまで幅広く揃う。

スタンダード系(初めての人はここから)

シュガー(¥290) 「初めての方にもおすすめ!王道の味」と書かれた看板が正直でいい。粉砂糖をまぶしたシンプルなリングドーナツは、生地そのものの実力が一番わかるメニュー。外はサクッ、中はふわもち。これを基準に他を選ぶと間違いがない。

メープル(¥290) メープルグレーズをかけた定番。甘さが落ち着いていて食べやすく、子どもから大人まで受け入れられる安定の一品。

トリプルチョコ(¥390) チョコ生地×チョコグレーズ×チョコトッピングの三重構造。チョコ好きは迷わずこれ。

高知らしさ全開のフレーバー

ミレービスケット/芋けんぴ 高知を代表するソウルフードをトッピングに使った、ここでしか食べられないシリーズ。ドーナツの甘さと芋けんぴの塩気・食感のコントラストが面白い。

いの町産ショウガ 地元いの町産のショウガを使ったフレーバー。スパイシーな後味が大人向けで、コーヒーとの相性が抜群。

プレミアム系(¥380ライン)

アーモンドクランチ スライスアーモンドをびっしり貼り付けた見た目のインパクトがすごい。香ばしさと甘さのバランスが絶妙で、個人的に一番好きだった。

ソルトマカダミア(¥380) クッキーのような甘さの中に、ローストマカダミアの香ばしさと塩気が効いている。大人っぽい味。

キャラメルマキアート(¥380) 濃厚キャラメルソースにエスプレッソの苦みが加わった、コーヒー好きのためのドーナツ。

ストロベリー(¥380) ピンクのグレーズに凍結乾燥イチゴのトッピング。見た目も味も華やか。

抹茶チョコ(¥380) 抹茶の苦みとチョコの甘さが合わさった、和と洋の折衷フレーバー。

レモン(¥380) 爽やかな酸味が後を引く夏向きのドーナツ。青いグレーズとカラフルなスプリンクルで見た目も涼しげ。

チョコリング(¥380) チョコグレーズにスプリンクルとゴーグルアイのデコレーション。子どもが絶対に喜ぶやつ。

ユニーク系

チョコワッフル(¥250) ドーナツ型ではなく、ワッフル形状のチョコドーナツ。食感が全然違って面白い。一番安いのも嬉しい。

コーヒーミルク(¥380) コーヒー好きにおすすめと書かれた、コーヒー風味のグレーズドーナツ。軽めの甘さで何個でも食べられそう。


実食レポート|レモンとアーモンドクランチを食べた

この日買ったのは2種類。

レモンは、青いグレーズがまず目を引く。食べると酸味がふわっと広がって、後味がさっぱり。ドーナツって甘いだけのイメージがあるけど、これは爽やかに終わる。なんか、バイクで走った後に食べるのにちょうどいい味だと思った。

アーモンドクランチは、持った瞬間にずっしりくる。スライスアーモンドがこれでもかというほど乗っていて、食べるたびにバリバリと音がする。甘さの中に香ばしさと少しの塩気があって、飽きない。ブラックコーヒーと合わせたら最高だと思う。

生地の話を少ししておきたい。ふわもちというのは言葉にすると軽いけど、実際に食べると「あ、これ翌日でも美味しいやつだ」とすぐわかる。油っぽくないし、時間が経っても食感が崩れない。製パンの技術を応用しているという話に妙に納得した。「生地だけ売ってくれ」と言いたくなる気持ちも、わかる。


アクセス・営業情報

項目内容
店名YAIRO DONUTS(ヤイロドーナツ)
住所高知県吾川郡いの町藤町15 上田ビル1F
最寄りとさでん交通「伊野駅」から徒歩数分
営業時間(火〜金)11:00〜18:00(完売次第終了)
営業時間(土日祝)11:00〜17:00(完売次第終了)
定休日月曜日(祝日の場合は翌日休業)
支払い方法現金のみ(CASH ONLY)
公式情報YAIRO DONUTS 公式Instagram

ツーリングでの立ち寄り方

国道33号から伊野駅方面に入ってすぐ。駐車場は店舗に専用スペースはないが、近隣のコインパーキングを使えば問題ない。バイクは店舗前の路肩に停めやすい。

完売次第閉店なので、午前中〜昼過ぎの来店が無難。休日は特に早い。


まとめ

ヤイロドーナツは、「高知らしさ」と「クラフトの技術」が両立している、珍しいお店だ。

移住者が地元の素材を使って作る、毎日手づくりのドーナツ。芋けんぴやミレービスケットというローカルなトッピングも、生地の実力があるから引き立つ。どこにでもあるものじゃない。いの町に来ないと食べられない。それが、また行きたい理由になる。

完売したら終わり。そのルールが、このドーナツをちょっと特別なものにしている。

これがカフェ山の、ツーリング飯。


営業時間・メニューは変更になる場合があります。来店前に公式Instagramでご確認ください。

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