【高知県大豊町】2度目で辿り着いた弘法大師御影堂。四国の山奥に残る神秘の聖地を歩く

高知県大豊町の梶ヶ森。その深い山中に、弘法大師(空海)が若き日に修行したと伝わる「弘法大師御影堂」があります。

今回訪れたのは、一度目には見つけることができず、二度目の挑戦でようやく辿り着いた場所です。

そこへ至る道のりは決して楽ではありません。しかし、その苦労があるからこそ、目の前に現れた景色は忘れられないものになりました。

目次

弘法大師御影堂とは

弘法大師御影堂は、高知県長岡郡大豊町の梶ヶ森にある、定福寺奥之院の一つです。

梶ヶ森は標高1,399メートルの山で、弘法大師空海が若き日に修行した「加持ヶ峰」とも伝えられる霊山として知られています。

御影堂は標高約1,100メートル付近にあり、巨大な岩壁の隙間に建てられています。

この建物は現在のものが明治12年(1879年)に再建されたと伝えられており、山岳信仰の歴史を今に伝える貴重な建築です。

登山道は想像以上に険しい

今回歩いて最初に感じたのは、

「これは普通の観光地ではない。」

ということでした。

歩き始めは山道ですが、進むにつれて様子が変わります。

転がる岩。

急斜面。

苔に覆われた岩場。

場所によっては道が分かりにくく、「本当にこちらで合っているのだろうか」と何度も思いました。

実際、一度目は御影堂まで辿り着くことができませんでした。

今回も慎重に進みながら、目印のテープを確認し、一歩一歩登っていきます。

途中には「ゴロゴロ八丁」と呼ばれる難所もあります。

その名の通り、大きな岩がゴロゴロと続く急坂で、足元には常に注意が必要です。

岩壁に現れる御影堂

険しい登山道を越えた先で、突然その姿が現れます。

巨大な岩壁に寄り添うように建つ木造の御影堂。

初めて見た瞬間、思わず足が止まりました。

その姿は、鳥取県の国宝「投入堂」を彷彿とさせます。

もちろん建物そのものは違いますが、断崖絶壁に建てられたその雰囲気や、自然と一体になった姿は、どこか共通する神秘性を感じさせます。

写真では伝わりにくいかもしれませんが、実際に目の前に立つと圧倒されます。

静寂。

岩。

木々。

風。

山の音だけが聞こえる空間でした。

空海ゆかりの修行の地

梶ヶ森は、弘法大師空海が若き日に修行をした場所として語り継がれています。

山全体が修行の場だったとも言われ、その歴史を知って歩くと、景色の見え方も変わります。

自然の厳しさと静けさ。

現代では味わうことの少ない空間だからこそ、多くの修験者がこの場所を目指した理由が少し分かったような気がしました。

龍王の滝や霊水も見どころ

御影堂へ向かう途中には、日本の滝百選にも選ばれている「龍王の滝」があります。

さらに、弘法大師ゆかりとされる霊水が湧く場所もあり、登山だけでなく自然そのものを楽しめるルートになっています。

時間に余裕がある方は、ぜひ合わせて立ち寄ることをおすすめします。

アクセス

所在地
高知県長岡郡大豊町 梶ヶ森

最寄りの目印
龍王の滝駐車場

駐車場から御影堂までは、おおよそ20分から30分ほどですが、一般的な遊歩道とは違い、急斜面や岩場が続きます。

歩くスピードや天候によって所要時間は大きく変わります。

訪れる際の注意点

今回実際に歩いて感じたことですが、この場所は気軽なハイキングコースではありません。

登山道の一部では地滑りの影響も見られ、足元が不安定な場所もありました。

特に雨上がりは岩や木の根が非常に滑りやすくなります。

訪れる際は、

  • 登山靴または滑りにくいトレッキングシューズ
  • 飲み物
  • 手袋
  • 動きやすい服装

を準備することをおすすめします。

登山経験があり、自分の体力に合わせて無理をしないことが何より大切です。

実際に訪れて感じたこと

SNSでは絶景スポットが次々と紹介されます。

ですが、この場所は「映えるから行く」というより、「歩いた先で出会える景色」が価値そのものだと感じました。

一度目は辿り着けませんでした。

だからこそ、二度目で御影堂を見つけた瞬間の感動は、今でも忘れられません。

汗をかき、息を切らし、岩を越えた先で見た景色。

その時間すべてが、この場所の魅力なのだと思います。

四国には、まだ多くの人が知らない場所があります。

弘法大師御影堂は、その代表とも言える存在でした。

自然と歴史、そして信仰が今も息づくこの場所は、決して簡単には辿り着けません。

だからこそ、訪れた人の心に深く残るのでしょう。

高知県大豊町を訪れる機会があれば、安全に十分配慮したうえで、この神秘的な景色をぜひ体感してみてください。

きっと、歩いた人だけが味わえる感動が待っています。

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