土佐清水「御食事処あしずり」で清水サバの刺身を実食|メジカの新子を思わせるプリプリ食感に驚いた

「このプリプリ、本当にサバ?」

土佐清水市の御食事処あしずりで清水サバの刺身を食べたとき、真っ先に浮かんだ言葉です。メジカの新子のような弾む歯ごたえ。サバの刺身に対する僕の印象が、たった四切れで変わりました。

実は、僕はこれまでサバを食べて三度ほど体調を崩した経験があります。そのため、清水サバがおいしいと聞いても、注文するまでには少し勇気が必要でした。それでも土佐清水まで来たのだから、一度は食べてみたい。今回は人気のお店「御食事処あしずり」で、お刺身の三種盛りを注文しました。

御食事処あしずりは、土佐清水の魚料理を楽しめるお店です。清水サバを食べに行く候補として名前を聞く機会も多く、今回の足摺・土佐清水取材の食事場所に選びました。現地の魚をその土地で食べる。旅の最後にそんな時間があると、訪ねた場所の記憶まで少し濃くなる気がします。

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御食事処あしずりで出会った、清水サバの四切れ

三種盛りに入っていた清水サバは四切れ。いきなり一皿を頼むのは少し怖かった僕には、ちょうどよい出会い方でした。箸で一切れを持ち上げ、恐る恐る口へ運びます。

噛んだ瞬間、身がプリッと跳ね返してきました。もちもちとした弾力がありながら、歯切れもよい。僕がそれまで想像していたサバの刺身とは、まるで別物です。「あれ、うまい」。もう一切れ食べると、その驚きが確信に変わりました。

高知の魚でこの食感に似ているものを挙げるなら、メジカの新子かもしれません。もちろん味や魚そのものは違います。それでも、ひと口目に感じる鮮烈な歯ごたえと、思わず次の一切れへ箸が伸びる感じが似ていました。食べる前の緊張はいつの間にか消え、四切れでは物足りないほど。次に御食事処あしずりへ来たら、清水サバを単品で頼みたいと思っています。

清水サバとは?土佐清水で味わうゴマサバ

清水サバは、土佐清水市で水揚げされる高鮮度のゴマサバです。足摺岬沖で「立縄(たてなわ)」という漁法を使い、一尾ずつ丁寧に釣り上げられます。漁師さんは魚体に直接触れないように扱い、船の冷却水槽で生かしたまま港へ運びます。

港では活魚槽に移して泳がせ、状態を整えてから出荷。活魚の多くは出荷時に活き締めと血抜きを行います。土佐清水市は、清水サバを刺身やたたきで食べることをすすめています。僕が感じたあの歯ごたえの背景には、漁獲から出荷まで魚を大切に扱う人たちの仕事がありました。詳しい工程は土佐清水市の「さば漁師の仕事」でも紹介されています。

サバと聞くと、塩焼きや味噌煮、しめサバを思い浮かべる方もいるでしょう。僕も刺身で食べるとなると、まず鮮度のことが気になっていました。だからこそ、一尾ずつ釣って生かしたまま運ぶという話は印象に残ります。もちろん食べた感想だけで安全性を判断することはできません。それでも、漁師さんや漁協が魚の状態に気を配っていることを知ると、清水サバが土地の名物になった理由が少し見えてきます。

漁港には、船から生け簀へ少しでも早くサバを運ぶ「サバダッシュ」と呼ばれる光景もあるそうです。今回はその現場を見たわけではありません。でも、お皿の上の一切れに至るまでを知ると、食べたときの驚きがもう一度よみがえってきます。

清水サバの旬はいつ?一年中食べられる?

メジカの新子は季節を待つ楽しみがある魚です。一方、清水サバは一年を通して漁が行われています。土佐清水市によると、特に秋から冬にかけては脂がのり、刺身がいっそうおいしい時期。今回僕が驚いたプリプリの食感に、これからは脂のうまさも加わるのかと思うと、再訪が楽しみになります。季節については土佐清水市の清水サバ紹介も参考になります。

ただし、「一年中漁がある」ことと「いつ訪ねても刺身が必ずある」ことは別です。天候や漁の状況で入荷がない日もあります。清水サバを目当てに土佐清水へ行くなら、御食事処あしずりへ事前に確認しておくと安心です。僕も次は、単品で食べられる日を確かめてから向かいたいと思います。

初めてなら、刺身で身の弾力を味わうのがおすすめ。たたきという食べ方もあり、土佐清水市の案内では薬味や野菜と合わせる方法が紹介されています。僕は今回、刺身を四切れ食べただけなので、味わい方を語れるのはここまで。次回は単品の刺身をゆっくり食べて、機会があればたたきも試してみたいです。

四切れで変わった、サバへの気持ち

サバに当たった経験があるからといって、今回の一皿で不安がすべて消えたわけではありません。それでも、怖がりながら食べた最初の一切れが、予想をはるかに超えておいしかった。その事実が、僕にはうれしかったのです。

メジカの新子の季節が終わると、あのプリプリ食感ともしばらくお別れだと思っていました。ところが土佐清水で、また食べに来たいと思える魚に出会えました。四切れしか食べなかったのに、帰る頃には「次はもっと食べたい」と考えている。御食事処あしずりでの清水サバは、そんな小さな挑戦が思いがけない楽しみに変わった一皿でした。

土佐清水で何を食べようか迷っている方は、清水サバの刺身を候補に入れてみてください。もし出会えたら、まずはひと切れ、あの歯ごたえをじっくり味わってほしいです。

また、まっちゅうきね。

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